おそがけ戦略コンサル転身記

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2006年 10月 30日

頑張れソフトバンク!

ここのところ、携帯電話のナンバーポータビリティー(MNP)の導入に伴い、新規参入者であるソフトバンクの動向が話題となっています。特に通話料金¥0(正しくは定額料金)という事が話題をさらっています。ちなみに欧米では定額料金制が一般的であり、ソフトバンクの参入はADSLでそうであったように日本の携帯電話通話料金の価格破壊を促すものとして大きな期待が持てます。

しかし、契約変更が集中するMNP導入一日前にこの定額プランを「予想外割」として発表し、他社が追従する時間的余裕を与えず、また浮動票的な利用者を一気に囲い込むというソフトバンクの戦術には驚きました。もともと定額プランを、このような形で出すことを決めていたのかどうかはわかりませんが、おそらく競合の状況を見てオプションを選んでいくというシナリオプランニングによるものと思われます。さすが、業界に急先鋒を仕掛けるソフトバンクはただ者ではないという感じがしました。

ところが、料金内容を詳しく見てみると夜間の通話が一定時間を越えると従量料金がかかったり、基本料金の割引期間が一定期間のみであることなど、一筋縄ではない料金体系となっています。さらには契約変更者が殺到して受付が麻痺するというトラブルも起きています(YahooBB導入の時もそうでした)。

ちなみに、孫社長は「予想外割」を出すにあたって「日本の携帯電話業界は儲け過ぎている」というコメントを出していましたが、本当のところはどうなのか、NTTドコモの財務諸表から営業利益率を調べてみることにします。

FY 2001 2002 2003 2004 2005
営業利益 10,009 10,567 11,029 7,842 8,326
売上高 46,593 48,091 50,481 48,446 47,659
営業利益率 21% 22% 22% 16% 17%

なんと過去五年平均で20%を超えています。これは確かに儲かってます。NTTドコモの中村社長は孫社長の発言に対し「基地局投資の出費で実態は赤字だ」などとソフトバンクの基地局不足を揶揄して言っていましたが、設備投資のキャッシュを引いたフリーキャッシュフローは5000億円を超えるレベルをキープしていますから、はっきり言ってキャッシュジャブジャブ状態です。すなわち携帯電話の値下げ余力は十二分にある状態でしょう。

このような高利益経営が続けてこられたのも携帯電話事業の免許制により競争が起きにくかったことによると思われますが、ちなみに、小売業、電機メーカなどは営業利益率が数パーセント程度しかありません。規制産業の代表格である電力ですら10~15%程度です。孫社長が目をつけるのもわかります。

ぜひとも携帯電話の価格破壊、サービス向上に向けてソフトバンクには頑張ってほしいところであり、消費者の信頼と期待を裏切らないサービスを提供するよう頑張ってほしい。あげ足取りの好きなマスコミは早くもソフトバンクたたきを始めていますが、本来このような儲けすぎの業界により消費者が割を食っている実態について事実を伝えてほしいものです。
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by miyakeseiya | 2006-10-30 12:06 | 雑感


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