おそがけ戦略コンサル転身記

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2007年 04月 11日

会社を守る

HOYAによるPENTAXの買収が難航している。PENTAXの取締役会は混乱。TOBによる売却に前向きなPENTAXの浦野社長はとうとう解任されてしまった。

サッポロビール、北越製紙の時もそうであったが、企業買収には内部の抵抗が強い。

私は写真が好きで、以前PENTAXのカメラを持っていたことがある。高校時代初めて買った一眼レフで、SUPER-Aというやつだったけど、とてもいいカメラだった。しかし、デジカメ全盛期となった現在、PENTAXのデジタルカメラ事業は参入の遅れから業績の足を引っ張り続けてきた。

最近、ファンドのみならず事業会社も買収意欲が高くディールは旺盛。そのような状況にもかかわらず、非買収企業は買収提案を受けるとほとんどが大混乱をきたす。新聞に出てくる非買収企業社長のコメントは自社を「守る」という視点ばかり。資本の論理からはかけ離れた内向きの発想が前面に出る。

HOYAによる買収はその医療機器部門の吸収が目的であるから、実現すればおそらくカメラ部門は売却されるだろう。現実、開発投資のかかるデジカメ事業はPENTAXの資本力では、競合であるキャノンやニコンと対等に張り合っていくことは難しい。

そのような部門を売却し、そのキャッシュにより成長事業への投資を行うというのは資本効率の面からすごく理解できる戦略だ。

売却された部門にとっても、デジカメとしてもっと投資してくれるところにつけるのであれば成長も見込めるし、社員ももっといい仕事ができる。最近のソニーによるミノルタの事業買収例がそうだ。

しかし、多くの日本企業の場合そうはいかない。このような事業再編を拒むのは「会社はMy Family」という感覚。部門売却は仲間を売りさばく行為と等しく、どうしても抵抗がある。こういう愛社心に支えられているファミリー型の日本経営のよさが資本の論理からは足かせとなる。

大企業でのキャリアに関しても、このようなファミリー感覚、愛社心に引っ張られる。

安心を求めるより挑戦に挑む。
資本主義がここまでくると、そういうマインドでないと生き残っていけないとほんとに思う。
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by miyakeseiya | 2007-04-11 12:50 | 雑感


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