おそがけ戦略コンサル転身記

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2008年 07月 17日

太陽電池バブル?

最近太陽電池に関するケースをやっているので関心が深いのですが、太陽電池に関してほぼ毎日新聞記事がでるほど、一種の太陽電池バブル状態が起こっていると感じています。

日本の太陽電池政策といえば古く1990年代(だったか)、ニューサンシャイン計画というのがあって政府の強力なバックアップのもと、各社が競って太陽電池を開発した時期がありました。その後、住宅用太陽光発電への補助金が打ち切られるなど下火となり、日本の市場が細りはじめていたところ、また洞爺湖サミット前から急激に盛り返してきました。環境経営として企業による活用が増えていますし、一般家庭向けにも打ち切られていた補助金が復活するという話もあります。政府としては液晶に代わる日本の次の産業として太陽電池に賭けてみよう、という意気込みも感じられます。海外に目を向けてみると、ヨーロッパの太陽電池市場の躍進が目立ちます。ヨーロッパの場合、太陽電池を産業として見ているというより、脱石油を真剣に目指しているようにすら感じられます。

このように、市場からの期待が高まっている太陽電池ですが、液晶パネルなどと異なるのは、今のところ政府主導の補助金頼りであること。ユーザーから見れば電力を得る一つの手段であり、液晶テレビのように「高くても欲しい」商品では無いところです(エコエネルギーにユーザーが追加コストを払うことはあまり期待できない)。つまり、(太陽電池による電力価格)<(既存電力料金)が成り立たないとブレイクできないというのが十分条件で有るわけです。現時点では補助金によりこれが成り立つようにすることで市場が立ち上がりつつあるということです。

産業として自立するためには太陽電池のコストが下がり、補助金によらずとも市場拡大が可能になることが必要な訳ですが、シリコン薄膜型、化合物型太陽電池はポテンシャルがあると言われています。なぜならこれらはコストのネックとなっているシリコン原料の使用を抑えることが出来、大量生産によればコストが大幅に下がる可能性がある訳です。シャープ昭和シェルが1GW級の工場建設を発表したことは注目に値することで、太陽電池市場に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。また、シャープは液晶工場との原料部材共有が可能で、さらなるコスト低減の要素があります。
ついでに、電力会社もついにやってくれました。(関西電力がメガソーラー発電所建設)電力調達価格で見ると相当高値で有ることは間違いないと思われますが、これが同社の懐の深さか、またはグリーン電力調達ということで新たな収益性への貢献が有るのか、これは今後興味深く見ていきたいと思っています。

当面、太陽電池に多くの期待が集まり、資金が集まることは確実なようです。周辺の部材メーカーのみならず、住宅、家電、IT系など異業種からの参入も相次いでいます。バブルかリアルかというと現時点ではややバブル気味。ここ5年以内に答えが出ると思いますが、このビジネスが日本にとって大きな貢献をする可能性に期待したいところです。
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by miyakeseiya | 2008-07-17 14:00 | 雑感


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