おそがけ戦略コンサル転身記

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カテゴリ:雑感( 45 )


2007年 04月 11日

会社を守る

HOYAによるPENTAXの買収が難航している。PENTAXの取締役会は混乱。TOBによる売却に前向きなPENTAXの浦野社長はとうとう解任されてしまった。

サッポロビール、北越製紙の時もそうであったが、企業買収には内部の抵抗が強い。

私は写真が好きで、以前PENTAXのカメラを持っていたことがある。高校時代初めて買った一眼レフで、SUPER-Aというやつだったけど、とてもいいカメラだった。しかし、デジカメ全盛期となった現在、PENTAXのデジタルカメラ事業は参入の遅れから業績の足を引っ張り続けてきた。

最近、ファンドのみならず事業会社も買収意欲が高くディールは旺盛。そのような状況にもかかわらず、非買収企業は買収提案を受けるとほとんどが大混乱をきたす。新聞に出てくる非買収企業社長のコメントは自社を「守る」という視点ばかり。資本の論理からはかけ離れた内向きの発想が前面に出る。

HOYAによる買収はその医療機器部門の吸収が目的であるから、実現すればおそらくカメラ部門は売却されるだろう。現実、開発投資のかかるデジカメ事業はPENTAXの資本力では、競合であるキャノンやニコンと対等に張り合っていくことは難しい。

そのような部門を売却し、そのキャッシュにより成長事業への投資を行うというのは資本効率の面からすごく理解できる戦略だ。

売却された部門にとっても、デジカメとしてもっと投資してくれるところにつけるのであれば成長も見込めるし、社員ももっといい仕事ができる。最近のソニーによるミノルタの事業買収例がそうだ。

しかし、多くの日本企業の場合そうはいかない。このような事業再編を拒むのは「会社はMy Family」という感覚。部門売却は仲間を売りさばく行為と等しく、どうしても抵抗がある。こういう愛社心に支えられているファミリー型の日本経営のよさが資本の論理からは足かせとなる。

大企業でのキャリアに関しても、このようなファミリー感覚、愛社心に引っ張られる。

安心を求めるより挑戦に挑む。
資本主義がここまでくると、そういうマインドでないと生き残っていけないとほんとに思う。
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by miyakeseiya | 2007-04-11 12:50 | 雑感
2007年 03月 01日

Good News

今日の日経新聞を見ていたらよいニュースがありました。
前ダイエー社長の樋口泰行氏がマイクロソフト日本法人の次期社長に就任することとなったそうです。

樋口氏は松下→ハーバードMBA→外資系戦略コンサル→アップルジャパン→日本HP社長→ダイエー社長とめまぐるしくキャリアを駆けのぼってこられたが、ダイエー再生では突然の退任となってしまいました。

樋口氏は、一般企業の技術者から愚直な努力で這い上がり、プロの経営者としてのキャリアを作り上げてきた方である。しかし、失敗を許さない日本においてダイエーの辞任がプロの経営者というキャリアがどうなるのか注目していました。

ダイエーの退任理由はよくわかりませんが、産業再生機構や丸紅の影響力が強い中で事業再生を進める難しさがあったと思われます。また、MBA、外資系コンサルという経歴を持ってしても、しがらみの多い日本企業独特の難しさがあったと思います。

米国ではIBMのガースナー氏のように異業種から転向して経営者として実績を挙げている事例は多く見られますが、日本ではまだそういったプロの経営者の活躍はまだ少ない状況です。

マイクロソフトもOSの付加価値、さらにはパソコン自体の今後が問われる中、今後の舵取りは難しいと思いますが、樋口氏にはぜひプロの経営者としてご活躍されることを祈っています。
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by miyakeseiya | 2007-03-01 12:42 | 雑感
2006年 11月 17日

松坂選手のレッドソックス入りについて

オリックスの松坂大輔選手がこのほど60億円もの入札額でレッドソックスに移籍することが決まった。メジャーリーグで活躍する日本人選手がまた一人誕生するかと思うと大変うれしいことだ。しかし、イチロー、松井とスター選手がどんどんメジャーリーグに移籍していくという状況には日本の球界にとっては気が気でならないだろう。現在の日本プロ野球が、スター選手の流出→プロ野球人気の低下→選手報酬の低下→スター選手の流出、といった悪循環に陥っているのではないかと心配になる。メジャーリーグでは年間7600万人を動員し、53億ドル(約6000億円)を稼ぐという。ちなみに松坂が入団するレッドソックスのオーナーはジョン・W・ヘンリー氏というウォール街出身の投資家だ。今回の松坂に対する破格の出費も、その将来価値が上回るという投資家なりの算段があったからに違いない。資本主義がここまで行き届いている米国らしいスタイルであるが、反面日本の所詮オーナー企業の付属品に過ぎない球団の運営からするとずいぶんと迫力が違う。球団の価値を高めるための投資といった考え方は企業経営そのもの。昨年の阪神の買収騒動においても思ったのだが、オーナー企業の想いと球団の正しい運営がかけ離れているような気がしてならない。球団がオーナー企業のブランド戦略の道具であるとすれば球団が収益を上げていなくても、「球団は我が社のシンボル」となれば相殺されてしまい、「球団を経営する」という発想とはならないだろう。

松坂選手にとってはそのような巨額のマネーに対する結果を出さなければならないという厳しさがある。しかし、スタープレーヤーである松坂選手にとっては申し分ないフィールドだろう。今後の活躍を期待したい。
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by miyakeseiya | 2006-11-17 18:48 | 雑感
2006年 11月 13日

睡眠不足の弊害

ハーバードビジネスレビュー12月号の特集の中に「睡眠不足は起業のリスクである」というものがありました。それによると、

睡眠不足がバイタリティーやパフォーマンスの高さといまだに混同されており、毎晩5,6時間しか寝ていないビジネスマンが多い。しかし、この程度の睡眠時間を続けていると、認知能力、集中力、注意力などの低下をもたらす。さらに毎日4時間程度の睡眠を4,5日続けると認知能力は24時間起きているのと同じ程度まで下がり、酒に酔っていると法的に判断されるのと同レベルになる。企業は、会社における飲酒、セクハラは禁止しても、睡眠不足に対しては寛容であり、むしろそういう社員を褒めちぎっている。

自身、睡眠に関してはかなり犠牲にしてる。ここ3年間は睡眠時間はだいたい毎日5時間以下。

確かに会社では仕事中強烈眠くなることもしばしば、昼休みは爆睡状態というのが当たり前。CPAの勉強をやっていても集中力が続かないことが多いのももしかして睡眠不足による影響?

風邪を引いたこともあり、昨日8時間寝てみました。

頭冴えまくり

いままでずいぶんムダなことをしていたのかもしれない・・・。
時間の量より質を高めよう。
生活リズムっていうのが大事な事に気づかされた。
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by miyakeseiya | 2006-11-13 18:44 | 雑感
2006年 10月 30日

頑張れソフトバンク!

ここのところ、携帯電話のナンバーポータビリティー(MNP)の導入に伴い、新規参入者であるソフトバンクの動向が話題となっています。特に通話料金¥0(正しくは定額料金)という事が話題をさらっています。ちなみに欧米では定額料金制が一般的であり、ソフトバンクの参入はADSLでそうであったように日本の携帯電話通話料金の価格破壊を促すものとして大きな期待が持てます。

しかし、契約変更が集中するMNP導入一日前にこの定額プランを「予想外割」として発表し、他社が追従する時間的余裕を与えず、また浮動票的な利用者を一気に囲い込むというソフトバンクの戦術には驚きました。もともと定額プランを、このような形で出すことを決めていたのかどうかはわかりませんが、おそらく競合の状況を見てオプションを選んでいくというシナリオプランニングによるものと思われます。さすが、業界に急先鋒を仕掛けるソフトバンクはただ者ではないという感じがしました。

ところが、料金内容を詳しく見てみると夜間の通話が一定時間を越えると従量料金がかかったり、基本料金の割引期間が一定期間のみであることなど、一筋縄ではない料金体系となっています。さらには契約変更者が殺到して受付が麻痺するというトラブルも起きています(YahooBB導入の時もそうでした)。

ちなみに、孫社長は「予想外割」を出すにあたって「日本の携帯電話業界は儲け過ぎている」というコメントを出していましたが、本当のところはどうなのか、NTTドコモの財務諸表から営業利益率を調べてみることにします。

FY 2001 2002 2003 2004 2005
営業利益 10,009 10,567 11,029 7,842 8,326
売上高 46,593 48,091 50,481 48,446 47,659
営業利益率 21% 22% 22% 16% 17%

なんと過去五年平均で20%を超えています。これは確かに儲かってます。NTTドコモの中村社長は孫社長の発言に対し「基地局投資の出費で実態は赤字だ」などとソフトバンクの基地局不足を揶揄して言っていましたが、設備投資のキャッシュを引いたフリーキャッシュフローは5000億円を超えるレベルをキープしていますから、はっきり言ってキャッシュジャブジャブ状態です。すなわち携帯電話の値下げ余力は十二分にある状態でしょう。

このような高利益経営が続けてこられたのも携帯電話事業の免許制により競争が起きにくかったことによると思われますが、ちなみに、小売業、電機メーカなどは営業利益率が数パーセント程度しかありません。規制産業の代表格である電力ですら10~15%程度です。孫社長が目をつけるのもわかります。

ぜひとも携帯電話の価格破壊、サービス向上に向けてソフトバンクには頑張ってほしいところであり、消費者の信頼と期待を裏切らないサービスを提供するよう頑張ってほしい。あげ足取りの好きなマスコミは早くもソフトバンクたたきを始めていますが、本来このような儲けすぎの業界により消費者が割を食っている実態について事実を伝えてほしいものです。
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by miyakeseiya | 2006-10-30 12:06 | 雑感